5軸マシニングセンターの性能、100%引き出せていますか?――バイス自動着脱ロボット「NEXSRT」

5軸マシニングセンターを導入したものの、期待した課題解決に結びついていない――そんなケースは少なくありません。原因を突き詰めると、多くは「ワークの着脱=段取り替え」を人手に頼り続けていることに行き着きます。

そこで京二では、5軸マシニングセンター専用のバイス自動着脱ロボット「NEXSRT」(三和ロボティクス株式会社製)をご提案しています。バイスの着脱だけを自動化することで、既存の加工プログラムや治具構成を大きく変えることなく、製造工程の効率化・製造時間の延長・社員の労働時間削減を同時に実現できます。

よくある課題4つ:なぜマシニングセンターの投資が回収できないのか

5軸マシニングセンターを導入した現場では、次の4つの課題がよく聞かれます。

課題1: 利益率・投資回収率を上げたい
利益率を高めマシニングセンターへの投資を回収するには、人件費の上昇を抑えながらの稼働率アップが必須です。いずれも作業のさらなる効率化がカギになります。

課題2: 多品種生産に対応できない
ワークが多品種になればなるほど、機内治具の段取り替え作業が多く発生します。段取り中はマシンが停止するため稼働率は低下。治具の汎用性を高め、多品種対応させることがポイントです。

課題3: 製造時間を増やしたい
夜間・休日にもマシニングセンターを稼働することで製造時間を増やし、稼働率を上げることはできますが、そこに人材を投入するのでは意味がありません。

課題4: 人材を有効に使いたい
限られた人的リソースで製造時間を増やし稼働率を上げるには、人が行っていた作業をいかにして自動化するかが重要なポイントです。

バイス交換・自動化ロボットを導入してバイスの着脱を自動化することで、これら4つの課題を同時に解決し、品質向上にも大きく貢献できます。

京二が提案する「NEXSRT」の全容と仕組み

  • 製品名:NEXSRT
  • 開発元:三和ロボティクス株式会社
  • コンセプト:5軸マシニングセンター専用「バイスの着脱」に特化した自動化ロボット

NEXSRTは、これまで「人」が行っていたバイス交換作業を自動化し、完全無人での使用を可能にします。動作は次の3ステップで構成されています。

  1. バイスを自動投入:ストッカー内に材料を取り付けた状態でバイスを収納しておけば、ロボットアームがマシニングセンター内にバイスを自動で投入します。
  2. 機内クランプに自動固定:材料を把持したバイスを、ロボットが自動で固定します。固定後は、マシニングセンターが加工を開始します。
  3. 加工済みワークを自動排出:加工終了後は、ロボットアームがワークをバイスごと自動で排出し、ストッカーに再収納。次の未加工ワークが付けられたバイスを自動でセットします。

設置イメージ:新規導入はもちろん、後付けも可能

NEXSRTは、5軸マシニングセンターに隣接して設置します。5軸マシニングセンターの横に、装置設置に必要なスペースと床コンクリート厚120mm以上があれば設置可能です(具体的な必要幅・奥行きは、後述の「装置寸法」および現地確認のうえでご案内します)。

新規導入予定の場合はもちろん、すでに使用中の5軸マシニングセンターに後付けすることも可能です。国内主要マシニングセンターに対応しており、代表的な導入例は以下の通りです。

メーカー名型番等
ブラザー工業SPEEDIO U500Xd1、SPEEDIO S500
ファナックロボドリル α-D21LiB5 等

導入メリット

メリット1:生産効率アップ(作業時間を大幅に削減)
これまで人が行っていたワーク脱着を自動化し、作業時間を大幅に削減。8時間以上の連続稼働も可能です。

メリット2:多品種変量生産(機内治具の汎用性を改善)
バイスを利用し、機内治具の汎用性を改善。D100×W140×H100mmサイズまでのさまざまなワークに対応することで、多品種変量生産を実現します。

メリット3:省人化(生産性の高い業務に従事可能)
ロボット自動搬送により、ワークの着脱にかかる工数が削減でき、より生産性の高い業務に従事することが可能です。

導入効果

効果1:時間(夜間・休日の無人稼働が可能に)
人の手による交換の場合に発生していた着脱待ち時間を大幅に短縮し、マシニングセンターの稼働時間を大幅に増加。夜間・休日の無人稼働も可能です。稼働時間が約8倍に増えた事例もあります。

効果2:コスト(設備投資の早期回収を実現)
バイス着脱を自動化することで、手待ち時間が減少するとともに、生産日数と稼働率を増やし、低マシンレート化を実現。営業利益の増加と、それによる設備投資の早期回収に大きく貢献できます。

仕様・スペック一覧

項目内容
形式NEXSRT
ワーク投入方式バイスチェンジ方式
バイス搭載数16個(32個はオプション)
搭載ワーク最大サイズ100mm(D)×140mm(W)×100mm(H)
最大可搬重量5.5kg(バイス含む)
装置寸法1250mm(W)×1990mm(D)×2430mm(H)
装置質量650kg
内蔵ロボットNACHI製 MZ12H
電源200V 3相 20A(最大6KVA)
空気圧0.5MPa(クリーンエア)
通信仕様Ethernet I/P
エア接続ロータリージョイント
オプション加工機側面自動扉/ストッカー棚(16ストック)追加/バイスプレート(各メーカー対応)

注意事項

  • ロボットの教示には、労働安全衛生法59条3項に定められた安全衛生特別教育規定18条に基づく特別教育を受講する必要があります。
  • 装置設置場所の床はコンクリート厚120mm以上必要となります。

【強み】専門商社の選定力。京二がNEXSRTを取り扱う理由

なぜ、機械工具の専門商社である京二がNEXSRTを取り扱うのか。それは、私たちが長年現場を歩くなかで、「5軸マシニングセンターは導入したが、段取り替えの自動化までは踏み切れていない」というお客様を数多く見てきたからです。

自動化の成否は、ロボット本体の性能だけでなく、現場の設備条件に本当に合うシステムを選べているかで大きく変わります。NEXSRTのように内蔵ロボット(NACHI製 MZ12H)と専用機構が一体化した製品は、設置スペース・電源容量・空圧条件・接続可能なマシン機種など、確認すべきポイントが多岐にわたります。

不二越製をはじめとする産業用ロボットを長年取り扱ってきた京二だからこそ、お客様のマシン機種や現場条件をふまえた選定・接続可否の確認から、導入後のフォローまで一貫してご案内できます。

導入のステップ:検討から運用開始まで

  1. 現場確認
    対象となるマシニングセンターの機種・型番、設置スペース、床強度、電源・空圧条件を確認します。
  2. 設置・設定
    装置の設置とロボットのティーチングを行い、対象ワーク・バイスでの動作確認を実施します。
  3. 運用開始
    無人での連続稼働がスタート。運用開始後も、京二ロボット推進室が状況をフォローします。

まとめ:NEXSRTが選ばれる3つの理由

  • 主要メーカー機種への後付け対応
    新規導入だけでなく、稼働中のマシニングセンターにも接続実績のあるメーカー機種であれば後付けが可能です。
  • バイスチェンジ方式による汎用性
    多品種のワークでも、バイスを入れ替えるだけで段取り替えを自動化でき、機内治具の汎用性が高まります。
  • 京二による一貫サポート
    機種選定から設置環境の確認、導入後のフォローまで、専門商社としての知見で伴走します。

Q&A/導入前チェックリスト

Q. 今使っているマシニングセンターにも後付けできますか?
A. ブラザー工業やファナックなど国内主要メーカーの機種で接続実績があります。機種・型番によって接続可否の確認が必要なため、まずはご相談ください。

Q. どのくらいのサイズ・重さのワークに対応できますか?
A. 搭載ワークの最大サイズはD100mm×W140mm×H100mm、最大可搬重量はバイスを含めて5.5kgです。バイス搭載数は標準16個で、オプションで32個まで拡張できます。

Q. 設置にはどんな条件が必要ですか?
A. 装置設置スペース(装置寸法1250mm×1990mm×2430mm)に加え、床はコンクリート厚120mm以上が必要です。電源は200V三相20A(最大6KVA)、空気圧は0.5MPaのクリーンエアが求められます。

こんな方はぜひご相談ください

  • 段取り替えのたびにラインが止まってしまう
  • 夜間・休日も無人でマシンを動かしたい
  • ワークの多品種化で治具替えの負担が増えている
  • 人手をかけずに稼働率を上げたい

一つでも当てはまるなら、それは現場が変わるチャンスです。私たちと一緒に、無理のない自動化の第一歩を踏み出してみませんか?